産後太りの原因は?産後ケアで痩せる理由

1.妊娠中~産後の身体

ご出産おめでとうございます!
いよいよ始まった育児生活に、少しずつ慣れてきた頃でしょうか?
また、ご妊娠中約10ヶ月、ご自身の身体がどんどん変化していくのに、驚かれたかたも多いと思います。

ご妊娠期間中の体重増加目安は、7~12㎏。
出産間近は、赤ちゃん約3㎏、胎盤約0.5㎏、羊水約0.5㎏、血液・皮下脂肪などの増加約6㎏・・・
これだけの重さの変化が、短期間で身体に起こっています。
大きいお腹が苦しい・・・動くのもしんどくて・・・なんて話はよく聞きます。
そして、無事に出産を迎えたママのお腹は、急激に縮まっていきます。
しかし、出産直後は、まだポッコリとお腹が出た状態。
体重も思ったより減りません。
そこから約2~4ヶ月かけて子宮が縮まっていき、体重は妊娠前より1~3㎏増えた状態でストップするママが多いと思います。

さて、そこからが問題です。
育児に追われ、夜も授乳などがあり、あまり満足には寝れません。
ご自身のことをあまり気にすることは、出来てないですよね。
しかし、出産後も確実に身体は変化しています。
また、負担もかかり続けています。
この産後の状態、変化をしっかりケアして、ご妊娠前より素敵な身体を手に入れていきましょう。

2.産後太りの原因

では、なぜ産後太ってしまい、1~3kgが戻らないのでしょうか?
その原因を探っていきましょう。

まず1つは、ご妊娠中の身体の変化や生活が大きく影響しています。
徐々に子宮(お腹)が大きくなるにしたがって、腹筋群が伸ばされ、骨盤周りの筋肉も緩みます。
また、子宮を守る為に脂肪が付きやすくなる、ホルモンバランスの影響で、
冷えやむくみも発症し、血液の循環も落ちます。
さらに、妊娠中は、運動量も減ることにより、基礎代謝が低下してしまい、
産後、脂肪が燃焼されにくく、痩せにくい身体になってしまいます。

次に、骨盤の歪みです。
妊娠後期になってくると、出産に向けて骨盤を支えてる靭帯が緩み、骨盤が開いていきます。
産後、約4~5ヶ月かけて、出産に向けて緩んでしまった骨盤は、戻りますが、
骨盤が緩んでいる時期(ご妊娠中や産後)の不良姿勢による歪みや周りの筋肉は、自然には戻ってくれません。
その間にも赤ちゃんのお世話もあり、中腰や無理な体勢での生活を強いられることが多く、骨盤の歪みが大きくなってしまうことも多いです。
歪みや筋力の低下によって、下腹部がポッコリ出てしまったり、
代謝が落ちることで、体重が戻りづらくなってしまうのです。

さらに食事にも問題があります。
妊娠中は、バランスの取れた食事に、気を使っている方が多いと思いますが、
産後は育児の合間をぬっての食事になる為、なかなかバランスよくとはいきません。
炭水化物が多くなり、野菜があまり取れない、栄養の偏った食事になりがちです。
また、子供の食べ残しを、勿体ないと食べてしまう事も多く、必要以上に食べてしまう、また食事の回数が増えてしまう。
というのも産後太りの原因の一つとなります。

3.産後ケアはいつから始めるもの?

このような理由から、産後ケアはとても大切なんです。
また、体重の増加に伴い、腰や足に負担もかかりやすく、
骨盤が不安定なうちは、特にケアが必要になります。
産後ケアを始める時期は、産後、赤ちゃんの1か月検診の後・・を目安として下さい。
産後6~8週間は産褥期と言って、妊娠中に分泌されたエストロゲン(卵胞ホルモン)と
プロゲステロン(黄体ホルモン)が急激に減って、ホルモンバランスが著しく変化します。
子宮が出産後に戻る過程で出る悪露も続きます。
身体にとっては回復期間となりますので、しっかり休ませてあげる必要があるのです。

完全にホルモンバランスが元に戻るまでには、約4~5ヶ月かかると言われております。
このホルモンの影響もあり、無理をしようと思えば出来てしまう身体の状態です。
3時間おきの授乳が出来るのも、寝不足でも頑張れるのも、このホルモンバランスも影響しています。
しかし、産褥期に無理をすると体力の回復も遅れ、子宮の戻りも遅くなる可能性があります。
また、身体の無理は確実に蓄積されており、ホルモンバランスが通常に戻った時に、一気に疲れや不調を感じてしまう可能性があります。
色々動けても、「無理をしない」という事が大切です。

4.なぜ産後ケアで痩せるのか

では、実際に産後のケアは何をするのでしょうか。
まず産後ケアで特に重要なのは、やはり骨盤です。
ご妊娠・ご出産で、緩み開いた骨盤をバランスよく戻す事が大切です。
さらに、骨盤だけでなく身体全体の歪みを矯正することで、さらにより良い効果が得られます。
産後の育児(抱っこ・授乳など)によって、腕を前にして負担がかかることが多いことで、猫背になり、首・肩回りが辛くなることも多いです。
しっかりケアして、不調の少ない状態で育児されることも重要です。

そして、骨盤周辺の筋肉群は、戻すのにトレーニングなどが必要になります。
骨盤をバランスよく締めて、骨盤周辺の筋肉を整え、強化することにより、
首・肩・腰などにかかる負担の減少だけでなく、基礎代謝を上げる効果もあります。
その為、歪みを整え、筋力を戻していく事で、痩せやすい身体になっていくのです。

産後に、特に必要な筋肉は、骨盤を支える骨盤底筋群、腰周りや下半身を支える大殿筋や内転筋などがあります。
また、身体の中で大きな筋肉を鍛えることで基礎代謝も上がり、痩せやすい身体になっていきます。
下半身で大きな筋肉と言えば、大腿四頭筋など、上半身なら広背筋や大胸筋などが挙げられます。
その他にも、抱っこやおむつ替え、授乳の姿勢などを維持するために様々な筋肉が必要になります。
当院では、骨盤矯正後、ご妊娠中から産後にかけて弱ってしまった筋肉を、
トレーニングによって回復させていくことも行っていきます。

5.まとめ

産後は、ホルモンバランスが通常に戻る、約6ヶ月間が重要です。
骨盤が不安定ということは、逆に調整しやすい状態でもあります。
早めにケアしていくことで、大きなリスクを未然に防ぐことができます。
「なにも自覚症状がない=いい状態」ではないということを十分に理解しましょう。
ホルモンバランスの影響で、自覚症状を感じづらい期間があり、多少の無理は出来てしまいます。
しかし、身体にその無理は確実に蓄積されています。
たとえ自覚症状が無かったとしても、身体のバランスや状態を診て整えることが、
後の生活を、楽に過ごしていただく予防に繋がります。
少しでも気になる事が有りましたら、いつでもご相談くださいませ。

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