特にきっかけは無かったのだが、2週間前頃から肩の痛みを感じるようになり、
五十肩なのではないかと不安になりました。
肩を動かした方が良いと聞き、なるべく動かすようにして、何とか自分で治そうとしたのですが、
肩の痛みは変わりません。むしろ悪化している気もします。
また、腕を後ろへ回す動作も肩が痛みます。
最近では、肩だけでなく腕にも痛みも感じるようになりました。
ランニングなどもしていて、体は動かしている方だと思うのですが、なぜなのか・・・
このまま、肩が動かなくなるのではないかと心配して伺いました。
目次
<初診時の状態>
①服を着るとき(手を上に挙げる時)に肩の痛みと腕の痛みがある。
②腕を後ろへ回す時、肩の痛みがある。
<施術後の経過>
初回の施術時の検査では、肩に痛みはあるが、ある程度は動かせる状態でした。
炎症が凄く強い状態ではなかったので、
肩の痛みに注意しながら、肩の可動域を少しずつ広げていく事を第一の目標に施術を行っていきました。
肩の動きに関係する筋肉・腱を重点的に緩和しました。
初回の施術後にも、可動域は完全ではないが、少し改善がみられました。
次回は3日後位に施術にいらして頂きたかったが、予定が厳しいということで、
1週間に1度のペースで調整しました。
3回目の施術を行った後、服を着るとき(手を上げる)の痛みはほぼ感じなくなりました。
ですが、腕を後ろへ回す時の痛みが残っていたため、施術を継続していきました。
この時から痛みは減ってきていましたので、肩・肩甲骨の位置を改善するための調整が可能になり、
それも併せて行っていきました。
その後は、この状態がしばらく続きましたが、
約2か月後くらいには、腕を後ろに回す時の痛みもほとんど感じなくなりました。
ただ、まだ肩の動きが完全ではないので、
現在は2週間に1度調整を行い、ご自宅でも肩のストレッチなどを行って頂いています。
<担当者のコメント>
四十肩・五十肩は初期の炎症時は、痛みが強く思うように動かすことが出来ません。
時間が経過し、炎症が治まった後も肩の組織などが癒着するため、肩の動きに強い制限がかかる状態になります。
この方は、そういった状態とは少し違ったので、軽度の炎症はみられたが、
一般的な五十肩と言われている状態の少し手前の状態でした。
ランニングなどで身体を動かしていたとはいえ、
平日は、長時間のデスクワークに、難関の資格試験の勉強も長時間しているとのことでしたので、
筋肉・腱の質が悪くなり、硬くなってしまい、今回の痛みにつながったと考えられます。
また、ランニングも肩を上に挙げたり、後ろに回すような動きはしないので、
上手く使われない筋肉と使っている筋肉のバランスも悪くなっていたと思われます。
肩は可動性が広く、複雑に筋肉・腱が入り組んでいるので、難しいですが、よりバランスが大事になります。
当院では、まず硬くなった筋肉をほぐし、可動性を徐々に回復させることをしました。
また、この方は、肩甲骨の位置が外に開いていて、肩が前に巻いている状態で、
それも今回の症状には大きく影響していました。
痛みが減ってきた頃から、その歪みの矯正もしていきました。
今現在は、衰えた筋肉をまた使えるようにするために肩のトレーニングも行い、
再発の予防のための、身体作りを行っています。
今回は強い炎症がなかったため、比較的早く肩の状態がよくなりましたが、炎症が酷いと完全に回復するまでに、
1年以上かかる場合も多いです。
四十肩・五十肩の予防には日頃から意識的に肩を動かすこと・肩周りの筋肉・骨格のバランスが大事になりますので、
皆さんも意識してみてください。
バランスに関して不安な方は、1度ご相談ください。